ボストンマラソン2019(5月15日)

私のボストンマラソン備忘録と誰かのお役に立てれば

ボストンを走ろうと思ったきっかけ

ボストンマラソンに出ようと思ったのは2016年ポートランドマラソンで初めてサブ4出来た時です。BQ(Boston qualify ボストン参加資格)にギリギリ達していることを知り欲がでました。

ボストンマラソンはアメリカの市民ランナーの憧れのレースであり、BQに達していることは誇りなのです。ちなみにこちらでは”Boston qualifier”という文字がプリントされたTシャツやグッズが売られているぐらいです(笑)

結果的には5分ほど足りず2018年は参加出来ませんでした。BQに達していてもタイムの速い人から埋まっていくシステムで、当時はBQから5分ほど余裕が無いと参加出来ませんでした。そしてBQは年々厳しくなっているようです。来年(2020年)のBQはこちら。そして2017年の奈良マラソンで資格を満たしました。さらに2018年の奈良マラソンではタイムが10分ほど縮んだのでそれを申請するとウェーブスタートのコラル(ブロックのような感じ)が変わるのでタイムのアップデートの申請を行いました。

受付からスタートまで

受付はボストンダウンタウンにあるJohn B. Hynes Veterans Memorial Convention Center でレース前日までの3日間(12,13,14日)行われます。ここで事前にEmailで送付されるデジタルパスをスマホで表示して提示するとゼッケン等をもらうことが出来ます。エキスポではジェルやフードの試食が出来たり、商品を試すことが出来ます。こちらのジェルは日本より安く買えます。またボストンマラソンオリジナルグッズも買うことが出来、日本人の友達は何度も足を運んでいました(笑)

ボストンマラソンはウェーブスタートです。ウェーブは1~4まで、そしてそれぞれのウェーブにコラル(ブロック)が9つに分かれています。私は2018年の奈良マラソンのタイム3:32:05で申請しました。このタイムでスタートはウェーブ3のコラル3の10:50amのスタートでした。

ちなみにparticipant guide という冊子がわざわざアメリカから郵送されるのですが海外に住む人は大抵行き違いになると思います。私もアメリカ滞在中にこのガイドが自宅に届きました。でも、このガイドブックも受付でもらうことが出来ます。ここに当日注意事項などが詳しく書かれています。

コースはワンウェイなのでゴール地点近くの公園から大会が用意してくれるスクールバスに約45分ほど乗ってスタート地点に向かいます。この時もバスはウェーブ別になります。

当日の朝は土砂降りの雨でみんなビニールポンチョを着たりしてましたがボトボト(笑)それでもあちらの人達はみんな陽気でめっちゃテンション高くて楽しそう!バスの中ではおしゃべりしながら食事してる人が多かったです。バナナやベーグルなどなど。私も持参したおにぎりをかじりながら外の景色を眺めていました。ボストンに到着してからというもの、時差ボケで寝不足が続き体調がイマイチな上にこの大雨で一体レースはどうなるんだろうとそんな気持ちでした。
お世話になっている家を出る時は激しい雷雨でしたが私達がスタートするころには雨は止み寒さを心配していましたが、むしろ暑くなりました。

レース(3:27:15で完走)

コースは基本下り基調ながら細かいアップダウンの繰り返しでなかなかしんどいコースです。特に有名なのが Heartbreak Hill (心臓破りの坂)です。確かにシンドイのですが30キロをこえてからの最後の大きな登り坂ということもあり余計にシンドイという錯覚に陥ります(笑)でもこの坂の存在にすら気付かず走ってる人もいますし、振り返ってみると30キロ以降のマラソンのしんどさのような気がします。正直奈良マラソンの坂の方がずーーっとしんどいです(笑)

ワンウェイなので給水が両サイドにあり、しかも1マイルごとにあるのでとてもスムーズです。また、ランナーは給水するときに人差し指で給水の方を指し合図してくれるので後ろを走っていても減速することなくその人を追い抜いていけて、その先で給水できます。暗黙のマナーなのかなと思いましたがとても良いルールだと思いました。私も給水するときは同じように指でサインを出しました。日本でも定着するといいなー。また、12、17、21マイル地点ではジェルも置いてあるので極端な話し何も持たずに走れます。私はもちろん自分のジェルをもって走りましたが、提供されるジェルはクリフのものでした。

今回体調に不安があったものの、ランナーも沿道の人たちもテンションが高く、応援は熱く、途切れることのない声援に押されるように、身体はよく動いてくれました(めちゃめちゃしんどかったけど)。

こまかくブロックが別れているだけあって周りのランナーはほぼ自分と同じペース。スタート直後のだんご状態ながらもキロ5分でスムーズに周りのランナーは進んでいきます。この群衆に運んでもらえるならこれは楽だ!と思いました。そうはいっても数キロほど走ると群衆はばらけてきて個々のペース配分になり、走力が試されることとなります。

ヒラリー・クリントンの出身校でもあるウェルズリーカレッジの前では女性の私でも興奮するくらい女子学生の黄色い声援と共にKiss me‼️のコール♡男性ランナーは嬉しそうに女子大生とキスしてましたw 
アップダウンと暑さに消耗してフラフラになっていると、右手にThe Heartbrake is overの文字。私設エイドの人に濡れタオルをもらって首を冷やします。23マイル地点で友達が大きな声援を送ってくれ、会えた嬉しさにペースも気持ちも上がりました(笑)
そこからは、全力を振り絞って必死で走りPBでゴールすることが出来ました。

ボストンマラソンはセキュリティチェックが厳しくフィニッシュライン付近は閉鎖され近くの教会も当日は入ることができません。フィニッシュライン近くにFamily meeting areaが設けられていますが混雑して友達に会うことが困難かも、ということでこの近くの友人のオフィスビルの一階で待ち合わせしました。そこに行くのにも大きく迂回させられますが、すれ違う人々がCongratulations!と笑顔で祝福してくれます。友達にも沢山応援してもらえて楽しく幸せなレースでした。